きょう11月11日は「くつしたの日」

2016/11/11 06:00 更新


日本の靴下の良さもっと知って Jクオリティー商品、秋から店頭に

 きょう11月11日は「くつしたの日」。左右ペアになることでその役割を担う靴下は、まるで男性と女性が一組となって家庭をつくることを想定させるとし、日本靴下協会は93年、ペアーズデイとして11月11日を「くつしたの日」と定めた。同協会はギフト需要の拡大に力を入れており、1年に一度のペアとペアが重なる日に、大切な人に靴下を贈ろうと提案している。特に今秋冬は、レッグウェア分野で純正国産表示制度「J∞QUALITY」(Jクオリティー)認証商品の販売がスタート。日本の物作りの見直しと、靴下への注目を高めようと活動を強めている。


輸入浸透率81・6%

 15年のレッグウェアの輸入浸透率は、靴下が87・3%、ストッキング・タイツが57・4%。合計では81・6%だった。13年をピークにわずかながら低下傾向にあるが、高止まりしているのが現状だ。ただし、15年の衣類の輸入浸透率は過去最高の97・2%。比較すると、レッグウェアは国内生産が踏ん張っている分野と見ることができる。

 今秋冬にはレッグウェアのJクオリティー認証商品の販売が始まった。レッグウェアは編み立てと染色整理加工した商品が認証の対象となる。今秋は、アツギ、グンゼ、ナイガイ、福助、レナウンインクスの5社が、認証商品を販売している。靴下業界はJクオリティーを契機に、レッグウェアへの消費者の意識向上と、国内産地の活性化へつなげようと期待している。

 全国の百貨店では今秋冬、紳士靴下売り場を軸に、共通POP(店頭広告)などを活用し、メーカー共同のフェアを実施している。くつしたの日に日程を合わせた店舗もあり、暖かい靴下を求める冬の需要の高まりと、クリスマスや年末年始のギフトニーズに向けて、レッグウェアの訴求が強まっている。

西武百貨店池袋本店紳士靴下.jpg
紳士靴下売り場(西武池袋本店)

 

「3足千円」から脱却

 レッグウェア業界では、「現状では3足1000円のイメージが強いが、日本製の高い品質や、手間をかけて作った商品であることを伝え、コモディディー商品からの脱却」を目指す。百貨店からも「上質で安心できる商品の目印になる。リピーター獲得と顧客満足度向上につながれば」と期待の声があがっている。

 業界ではメーカーが協働し、Jクオリティー認証商品を海外市場開拓のために活用することも視野に入れている。

全国の百貨店の店頭ではJクオリティー商品を集積し、消費者にアピールしている(西武池袋本店で10月に実施した婦人靴下売り場のJクオリティーフェア)
全国の百貨店の店頭ではJクオリティー商品を集積し、消費者にアピールしている(西武池袋本店で10月に実施した婦人靴下売り場のJクオリティーフェア)


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