廃棄されるホテルリネンをドレスに 京都芸大の学生がショー、事業者も協力

2025/02/21 10:59 更新


生花を飾ることのできるウェディングドレス

 京都芸術大学の学生らが京都市京セラ美術館で2月13日、廃棄されるホテルリネンをウェディングドレスなどへ生まれ変わらせたショーを実施した。

 主催したのは同大学空間演出デザイン学科ファッションデザインコース3年生の岩本麻央さんと藤江菜々さん。観光地の京都はホテルが多数あり、ホテルリネンも多く使われていることに着目した。岩本さんがアルバイトしていたドレスショップでの経験を生かし、廃棄されるホテルリネンでドレスを作ろうと考えた。

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 京都で一番歴史のあるリネンサプライのフロニカ(京都市)に直接連絡し、趣旨を説明。フロニカが快く応じ、2人で「Gift」(イフト)を立ち上げ、制作に取り組んだ。

 ショーでは、生花を飾ることができるウェディングドレス、凹凸感のあるパジャマの生地やテーブルクロスを使ったウェディングドレスなどを披露。デザインのこだわりなども説明した。会場の京セラ美術館は、岩本さんが「ドレスの魅力を十分伝えるためにどうしてもここが良かった」場所で交渉して実現した。

藤江さんと岩本さん(左から)。右の2体は2人が制作した「イフト」のドレス

 当日は、同大学の学生らが同じホテルリネンで制作した衣装コンテストもショー形式で行った。優秀賞には田辺東子さんがバスローブを活用したノーカラ―ジャケットなどのパンツスタイル、最優秀賞にはドローストリングを使うなどで体形がカバーでき、様々な着方が可能な藤江さんのドレスが選ばれた。

 フロニカ側も今回の取り組みに満足しており、衣装部門で制作した服は、自社のカレンダー撮影にも使う予定だ。「今回の取り組みを機に、今後も同大学と産学連携につながるような取り組みを進めていければ」と話す。

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