アパレルメーカー×繊維産地 地元同士の連携が進む

2023/06/14 07:59 更新会員限定


 アパレル企業が繊維産地に入り込んで、地元を活性化する動きが出てきた。繊維産地は生地問屋やアパレルメーカーからの注文への対応に終始するのが一般的だったが、最終製品を企画・販売する地元のアパレル企業が主導する形で、産地の魅力を消費者に発信する活動が広がっている。

(武田学)

 産地との一体感のある連携で知られるのが、玉木新雌(兵庫県西脇市)。先染め綿織物の播州織の西脇産地で、綿花の栽培から最終製品まで一貫生産する一方、機屋との協業生地を自社店舗で販売するほか、工場見学を通じた交流イベントなど多様な活動を続けている。地元の異業種との協業にも積極的で、ファンを拡大しながら、地元に多くの人を呼び込んでいる。

 うなぎの寝床(福岡県八女市)も、地場の久留米絣の産地の活性化に取り組んでいる。〝地域文化商社〟と自称し、もんぺなどの企画販売や地域産品の小売業を営む。地域文化や地域産品の価値を上げ、事業として循環させることを目指している。

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