今、自分らしく生きている――。そう話すのはトランスジェンダー女性で漫画家の丸井一花さん。「まんまるいちか」という名で漫画の仕事を受けながら、発信者としても活動する。過去には家族に性的アイデンティティーを理解されない苦しさも経験した。でも今は、自分らしく生きていると自信を持って言えるようになった。
(小坂麻里子)
受ける仕事は漫画制作やデザインなど。地域フリーペーパーの連載や企業販促チラシの制作、イベントのゆるキャラデザインなど実績がある。
相手の意図を表現
丸井さんは高校教師の経験で培った、わかりやすくまとめて〝伝える力〟とトランスジェンダー当事者としての経験で得た〝寄り添う力〟が武器だ。企業に直に出向き、相手の意図をくみ取って漫画を制作する。
京都鉄道博物館のノベルティーデザインは、電車のイラストを子供に伝わるわかりやすさと、電車好きな人にも喜んでもらえるリアルさを兼ね備えた。