明和産業、M-65などの生地を再現 アパレルに支持

2017/09/15 10:30 更新


豊富な色展開もリバイバル生地の魅力

 三備地区の産元商社、明和産業(広島県福山市)は、モッズコートとして有名な「M-51」「M-41」「M-65」といったフィールドジャケットに使用されていた生地をリバイバルしたビンテージテキスタイルを手掛けており、こだわりのあるメンズアパレルを中心に支持を集めている。

 同社はレディス向けのジャカードも主力で、売り上げの半分以上を占めるが、顧客の数はメンズ向けの方が多いという。背景、ストーリー性のある素材に対するニーズは特にメンズでは根強く、40~60年代のミリタリーウェアを再現したいという要望に応えるために開発を始めた。当時の製法を研究して産地企業とも協力、ビンテージテキスタイルを再現した。

 91年に開発した高密度ウエポンは現在まで続くロングセラーで、軍物には無い色展開も魅力だ。80年代の「リーバイス」ワークパンツ素材を再現したヘビーウエポンや、S撚り糸を使い、あえて綾ズレがあるカーキなども定番となっている。

 「ビンテージは、まだまだ未開発のものがある。40年代や50年代の古着も少なくなってきており、どんな糸でどんな織り方をして、どんな染料で染めたのかといった生産方法がわかっているうちに作っておきたい」(テキスタイル部の小林伸太さん)と、更なる開発にも意欲を見せる。



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