《めてみみ》アウトレットモールの進化

2018/06/06 06:20 更新


 三井不動産のアウトレットモール、三井アウトレットパーク(MOP)木更津が10月に第3期増床棟を開業する。店舗数を増やすだけでなく、緑を多用した屋外空間やバーカウンター、ライブラリーを併設したラウンジなどを新設して「滞在機能」を強化する。

 アウトレットモールが順調だ。18年3月期のMOPの国内13施設の売上高は3235億円(前期比5%増)。12施設が前年並み以上となり、6施設が過去最高額を更新した。三菱地所・サイモンのプレミアムアウトレット(PO)9施設の売上高は3445億円(5.6%増)、8施設が前年実績を上回った。

 アウトレットモールが順調なのは在庫処分品とはいえ、著名ブランドが割安価格で買える点が大きな理由。加えて「買い物以外の楽しみ」の提供を、足元商圏客だけでなく、国内外の観光客が支持しているためだ。多くが飲食店や娯楽施設を充実、イベントを積極的に実施して成果を上げている。

 アウトレットモールはこの20年で浸透し、進化した。イオンモールはアウトレット店と食、娯楽施設などを融合した新業態「ジアウトレット広島」を4月に開業した。御殿場POは20年春に増床し、ホテルと日帰り温泉施設を導入する。ECが広がるなか、実店舗の新たな価値創造が求められている。アウトレットモールの進化はヒントの一つになる。



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