《めてみみ》中国の祈り

2018/09/12 06:24 更新


 先週、ニット糸の展示会「スピンエキスポ上海」19年秋冬が上海世博展覧館で開かれた。ブース取材をしていると、会期中に近畿地方を通過した台風21号の影響で、日本から来る予定の人たちからアポイント変更の連絡があったという話を何回か聞いた。展示会そのものは例年通り、多くの関係者でにぎわっていた。

 展示会場を歩いて気づくのが中国企業ブースの豪華さだ。昨年と比べても照明や内装が凝ったものになっている。通路側のウィンドーは百貨店と見まがうようだったり、ブース内は、しゃれたカフェのようだったり。中国人の面目が、そうさせているのか、それとも今の中国企業の勢いを表しているのか、その両方なのかもしれない。

 台風21号の後には北海道で大地震があった。中国でも中央電視台が大きく報じていた。北海道は中国でも人気の観光地で関心が高いからだろう。祝日の少ない中国だが9月下旬から中秋節の3連休、10月1日から国慶節の1週間と大型連休が控えている。日本旅行を計画している人たちも多いだろう。旅行代理店に確認したところ、キャンセルが入り始めているとのこと。

 まだ復興は始まったばかり。観光客、ましてや外国人観光客なんて、とても…という状態の所も多いかもしれない。一日でも早く、皆が笑顔で過ごせる日が来ることを祈る。



この記事に関連する記事