《めてみみ》効率化のために

2022/08/18 06:24 更新


 日本ショッピングセンター協会(SC協会)は、テナントが営業終了後にディベロッパーに対して行う、売り上げ報告の「効率化に向けた提言」をまとめた。テナント、ディベロッパー双方から求める声が多く、DX(デジタルトランスフォーメーション)に関する委員会で議論し、課題を整理した。

 他産業と同様、SC業界も人手不足が喫緊の課題だ。テナントスタッフだけでなく、ディベロッパーの現場スタッフが不足する施設も多い。人員が増えない中で、現場の負担が増えているためだ。その多くが、売り上げ報告への対応を挙げる。

 コロナ下でDXが進みつつあるが、売り上げ報告に関しては「まだまだ」のようだ。報告に必要な情報を電卓で計算するなど手作業もいまだに多い。中でも、テナントには、店のレジで商品をスキャン後にディベロッパーの端末に決済金額を入力する「2度打ち」が大きな負担だ。

 テナントとディベロッパーのシステムの違い、ディベロッパーによって異なる報告項目や方法などが効率化が進まない要因だ。テナント、ディベロッパー双方が業務負担を極力減らし、人手不足を解消するとともに、客へのサービス向上につなげる上でも、業務やシステムの「統一化」「標準化」が必要。実現は簡単ではないが、業界として対応すべき時期に来ている。



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