Z世代の女性の間で、昭和50~60年代に活躍したアイドルの人気が高まっている。SHIBUYA109エンタテイメントの若者マーケティング機関、SHIBUYA109ラボの「23年のトレンド予測」のアンケート調査で、「昭和アイドル」が上位に入った。
山口百恵、松田聖子、中森明菜やチェッカーズが代表例。当時大流行した「聖子ちゃんカット」やチェッカーズのファッションなどが新鮮に映り、「自分も取り入れたい」という若い女性が多い。SNSを通じて話題となり、当時のスタイルをまねた動画も広がっている。
109ラボの長田麻衣所長によると、Z世代が昭和アイドルに注目する理由は「それぞれがファッションを含め、個性が強く、エネルギッシュである点が新鮮で、憧れの対象になっている」ため。「そうしたマインドを自分にチャージしたいという若い人たちが増えている」という。今の人気アイドルはグループが大半だが、昭和アイドルの大半はソロであることもポイントのようだ。
同様の「強い個性に憧れる」という理由で、米国のファッションスタイル「海外ガール」もトレンド予測の上位に入った。「調和を大事にするZ世代が〝自分らしさ〟の表現に目を向け始めた」ことが今後のファッション消費にどう影響するのか注目される。