【PR】ミマキエンジニアリングのインクジェットプリンタが、文化服装学院のデジタルプリント教育に選ばれる理由

2022/12/14 00:00 更新


文化服装学院の飯塚有葉専任講師に聞く

  • デジタルプリントをファッション教育に活用
  • オリジナルプリントで服作りが自由に
  • 細部のこだわりを鮮やかに表現

 世界的デザイナーを多数輩出してきた、日本を代表するファッション専門学校の文化服装学院は、テキスタイルやアパレルデザイン教育にデジタルプリントを取り入れ、学生の作品作りにも生かしています。デジタルテキスタイル演習室ではミマキエンジニアリング製の3台のインクジェットプリンタが稼働し、うち1台は今秋に新たに導入したものです。演習室で指導にあたるデジタルテキスタイル・CG専任講師の飯塚有葉さんに同学院のデジタルプリント教育について聞きました。

学校法人 文化学園 文化服装学院 デジタルテキスタイル・CG 専任講師 飯塚有葉さん

文化服装学院 デジタルテキスタイル・CG 専任講師の飯塚有葉さん

ミマキエンジニアリング製の3台が稼働

 ――デジタルプリント活用の経緯とデジタルテキスタイル演習室について教えてください。

 文化服装学院では20年ほど前からインクジェットプリンタを導入しています。私の前任の教員が先見の明があり、「これからはデジタルの時代になる」と注目したそうです。当時はテキスタイル科が中心で、他科の学生の使用は限定されていましたが、シルクスクリーンではできないような写真プリントや手描きのプリントができるということで、コンテスト用の作品等で活用を始めました。

 学生が作る作品は基本的に一点物ですし、少量のプリントを外部の染工場に発注するのはハードルが高いという事情もありました。インクジェットだと時間をかけずに小ロットの制作が可能で、学生の作品作りに向いていることも導入の動機になりました。

 テキスタイルを学ぶファッションテキスタイル科は2年次に、シルクスクリーンと合わせてデジタルプリントについて実習します。アパレル専攻でも、ファッション高度専門士科の4年、アパレルデザイン科の3年にコンピューターを使ったCGデータ作成からプリントまでを学ぶ授業があります。また文化服装学院に通うすべての学生は、作品作りのために演習室を利用することができます。

ミマキエンジニアリングのインクジェットプリンタで作った生徒たちの作品を紹介する飯塚さん。ミマキエンジニアリングの製品は「細部へのこだわりを鮮やかに表現でき、自由に作品作りができる点が魅力です」と語ります。

 ――機種の使い分けはどのようにされていますか。

 演習室には現在、反応インクのダイレクトプリンタ、昇華転写プリンタ、顔料インクのフラットベッド型プリンタの3台を保有しています。ダイレクトプリンタは9月に導入した新機種で、10月から運用を始めました。

 基本的に、素材によってプリンタを使い分けています。綿やシルクはダイレクトプリンタ、ポリエステルやアセテートは昇華転写、形が崩れやすいニットやTシャツ、染料では難しい皮革などは顔料インクのフラットベッド型プリンタを使っています。

 機械は老朽化したものを入れ替えながら、徐々に台数・種類を増やしてきました。初めは反応インクのダイレクトプリンタ1台から始まりましたが、「ポリエステルにプリントしたい」という声が学生から多く出され、昇華転写プリンタを導入しました。熱転写プレス機も今は専用機を置いていますが、当初は接着芯地を貼り合わせる機械を転用するなど今ある設備も活用しながら工夫しました。けれど芯地の作業との共用では使える時間が限られるため、じゃあ次は熱転写プレス機を入れようといった風に拡充してきました。

新たに導入したミマキエンジニアリングのプリンタを使用する文化服装学院の学生たち。新機種「Tx300P-1800MkII」は「画質がすごく良く、色味もムラがなく安定している」ことから主力マシンになっています。

 ――服飾教育におけるデジタルプリントのメリットは何でしょう。

 やはり自由に作品作りができる点です。このような設備がなければ、市販の生地を使って服作りをすることしかできません。コンテストなどの際、プリンタがなければ外部のプリント業者さんを探して依頼する形になりますが、サンプル制作だけでもお金がかかりますし、プリント生地が出来上がるまでの日にちがかかったりします。

 もちろんそれも学びの機会にはなりますが、時間や資金が限られる学生にとっては、服作りに多くの妥協を強いられてしまいます。これが学内にあることで、自分の作ったデータをプリントし、オリジナルの服にできる。それを経験すると社会人になってもお客さんにプリントを提案できるといった発想が広がります。

 プリントは服を構成する一つの要素に過ぎませんが、デジタルプリントを活用することでオリジナル性を出すことができます。絵を布にするという経験は、テキスタイルの楽しさを知ってもらう機会にもなると思います。

 画面やスマートフォンではサイズ感など分かりにくいですが、実際にプリントしてみることで大きさや画面上との色味の違いを体感することも大事なことです。ビジネスの現場で業者に発注する際も、どういった点に注意すれば良いかも知ることができます。

 また最近はアパレル企業さんから、パソコンでのデータ作成スキルを持った人材を求められるのですが、プリント生地作りを通じてこれらを習得することができるのもメリットです。直接、プリントに関わる職種につかなくても、オリジナル柄を使った商品提案でチャンスを得た卒業生の話も聞きます。

 デジタルデータの扱いについては、3Dモデリングを活用したデザインやバーチャル試作が注目されています。文化服装学院でも3D・CAD(コンピューターによる設計)を取り入れた授業が始まっていますが、これからプリントデザインとアパレルデザインが直結した新しい服作りの可能性も広がっていきそうです。

コンテスト受賞作もデジタルプリントで

――デジタルプリントを使った作品作りではどのような実績がありますか。

 文化服装学院ファッションコンテストのデザイン大賞を2年連続で受賞した学生の2021年の作品は、薄いオーガンジーにプリントとプリーツ加工を組み合わせたドレス。熱帯魚から着想した赤を基調にしたデザインを昇華転写プリントしています。

 ナゴヤファッションコンテスト2022の奨励賞を受賞した学生の作品は、装飾の一部にプリントを取り入れています。

 第96回装苑賞の最終審査に残った学生の作品は、赤を基調に濃淡やグラデーションをプリントした生地を使って立体的な服に仕上げています。

 渋谷ファッションウイーク2022の「シブヤ・ランウェイ」でスペシャルゲストモデルに登場したのんさんが着用した作品もデジタルプリントを使ったものです。〝皮膚〟がテーマで、タトゥーから着想した柄をジャケットの肩やジャンプスーツのサイド・背面に入れています。

「シブヤ・ランウェイ」でのんさん(女優)が披露した作品も、ミマキエンジニアリングのデジタルプリンタで作った作品。独創性豊かにデジタルプリントならではの美しさが表現されています。(画像提供=渋谷ファッションウイーク2022秋)

 ――最後にミマキエンジニアリング製プリンタを選ばれた理由や、今後の要望など教えてください。

 以前からミマキ製プリンタを使っており、廃番になったダイレクトプリンタの更新として新機種「Tx300P-1800MkII」を導入しました。生地幅が1.8メートルまで対応しているエントリーモデルのダイレクトプリンタはなかなかありません。画質はすごくいいですし、色味もムラがなく安定しています。稼働も安定しており、機械の進化を感じます。消耗品の供給やメンテナンスの対応など、サポート体制が整っているのも有難いです。

 今も使っているフラットベッド型はすでに廃番になっていてサポートも終了しているのですが、便利な機械なため、ぜひ後継機を開発してほしいですね。あとはどんな生地にも対応するDTF(ダイレクト・トゥ・フィルム)プリンタが注目されており、これも導入したいなと思っているところです。

<お問い合わせ先>


株式会社ミマキエンジニアリング

【HP】https://japan.mimaki.com/

【instagram】https://www.instagram.com/mimaki_japan/



学校法人 文化学園 文化服装学院

https://www.bunka-fc.ac.jp/

(企画・制作/繊研新聞社 業務局)



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