韓国のIT企業、エンマドリンは2月上旬に日本法人を設立する。運営するファッションブランドとインフルエンサーをオンライン上で結ぶサービス「KYOLOOK」(キョウルック)の事業拡大が狙い。日本市場を担当していた黒澤杏香氏が代表に就く。法人開設を機に価格を改定、月額3万円(3カ月契約)と、より使いやすくした。
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昨年10月にサービスを開始した。日本に進出している「バザール」など韓国ブランド15社が契約しており、日本企業も大小5社が利用していた。日本在住インフルエンサーの登録も200人増え、現在男女約700人を数える。7割が女性。
3カ月の契約更新に合わせ、さらなる市場深耕を目的にキョウルック(東京)を立ち上げ、同時に価格体系を見直した。3カ月契約で15万円だったのを9万円、1カ月だと5万円と利用しやすくした。3月末までに30社の獲得が目標。契約インフルエンサーも早期に1000人まで増やしたい考えだ。
ITを駆使した業務工程の省力化を強みに、韓国では「オヌルルック」として広くサービスを提供しており業界最大手。オヌルは「今日」を意味する韓国語で、日本のサービス名もこれに由来する。契約期間中はギフティング(インフルエンサーに商品やサンプルを提供して紹介してもらうマーケティング施策)数が無制限で、自社のECサイトや広告など二次利用も無料だ。
「(日本ブランドが)韓国人インフルエンサーに着用させ、韓国で撮影したいという要望もある。同じ価格で応えたい」(黒澤氏)と新規サービスも検討。一般的なギフティングだけでなく、高額商品の場合はレンタルでも対応する考えもある。