オリゾンティ、MD一本化 販売にも力

2015/07/22 05:00 更新


 サンラリーグループで「インタープラネット」など4ブランドのショップを運営するオリゾンティ(東京、佐分和博社長)は15年12月期に、商品部が全てのMDを統括管理する体制に変えた。社内連携を強め、効率的な体制を構築し、仕入れでのロスを少なくするのが狙い。販売員教育にも力を入れて、利益を残せる「筋肉質な組織を構築」(佐分社長)する。

 同社はインタープラネット、「インタープラネット・ウイング」「イングリッド」「アクチュエル」の4ブランドのショップを運営している。従来はブランドごとにMDを組み立てていて非効率になっていた。

 それぞれのブランドにバイヤーやDB(ディストリビューター)を配置していたが、今期から全体でバイヤーを3人、DBを2人に減らした。本部人員の効率化でコストを圧縮しつつ、少人数が緊密に連携して仕入れでのロスを減らすのが目的。在庫過多にならないように、生産と販売の数量のバランスをSV(スーパーバイザー)と仕入れ担当者、DBが毎週確認する。

 仕入れは全体で30%抑え、型数は半減させた。ただ、特に力を入れて全店で販売するコア商品は、初回で400枚を発注するなど仕入れ数量を増やす。

 アスプリ、ホワイトジョーラなどサンラリーグループからの仕入れが前期は全体の約20%弱だったが今期は25~30%まで高め、他のグループ企業からも含め来期には40%を目標にする。商品の差別化、トレンド情報収集などのため、東京を中心にグループ外のアパレルメーカーからの仕入れも継続する。

 本部から軸となるコーディネート画像をiPadで全店に送信して売り場の統一感を出す。ただ、ディスプレーに地域特性も加味する。

 7月にアウトレット店の店長を集めて、販売員教育を実施。接客技術に加え、部下の育成など店長として必要な能力を外部講師を活用して養う。9月にも研修を行う予定。ファッション関係の専門学校や大学から新入社員を採用し、生え抜き社員として育成していく。

 また、4ブランドはすべて30代女性を対象としたカジュアルウエアであるため、「将来はブランドを絞り込む」ことも検討する。

 同社の今期売上高は約20億円と前期並みの見通し。「今期中の黒字転換は難しい」が、経費削減やプロパー消化率向上で赤字幅は半減させる計画。



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