マークスタイラーは個性的なブランディングでヤング層からの支持を得て、市場での存在感を発揮し続けている。現在、15ブランドを展開し、今年は「リゼクシー」と「メリージェニー」がブランド10周年を迎え、23年には「マーキュリーデュオ」が20周年を迎える。浮き沈みの激しいヤング市場で「ブランドらしさ」を追求し顧客を引き付けている。新型コロナウイルスの影響は受けたが、「ブランドを毀損(きそん)しない」「新商品を届ける」「データによるニーズに応える」などで、売上高はコロナ前の19年度を超える見通しだ。コロナ禍で、「改めて各ブランドを見直すきっかけとなり、次に向けての戦略も見えてきた」と、新たな企業構築を目指している。
「個性的ブランド」であることが使命
——ターゲットや感性を維持し続けている。
社名のマークはトレードマークを意味し、トレードマークをスタイリングする人たちという造語です。若い人たちに様々なテイストのブランドを開発し、ワクワク感や「お気に入りの1着で気分が上がる」などを提供することが、使命であり社名にも込められています。今後も愚直にやり続けなければいけないと改めて思っています。そのためにはブランドを毀損しないことが一番だと感じています。
多くのブランドを立ち上げており、一番新しいブランドはSC向け「コトリカ」で5年が経過、「マーキュリーデュオ」は19年になります。今一番再成長しているのは16年目の「ダズリン」で、「ラグナムーン」やマーキュリーデュオも再成長しています。一般的に年月が経過すると、ターゲットからズレ始めます。例えばスイートエレガンステイストでも、モードがトレンドになるとモードに寄っていくなど、年代と共にズレていくのを見ます。お客様とともに対象が上がっていくことも間違いではありませんが、当社は一貫してヤング層を対象にしてきているだけです。
そのために各ブランドのポートフォリオ上で、テイストと強みアイテム、ターゲットのペルソナを検証し続けています。環境の変化はありますが、着用するとどんなモチベーションになるかは時代背景とは関係ないと思います。「これを着ると美しく見える」など、ブランドとして変わらない役目がある。また、新しい人材を投入し続け、テイストや感性を維持しています。
——リアルとECのそれぞれを重視している。
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