長く愛用したくなる上質なキッズウエア
15~16年秋冬向けのプレイタイム東京は、長く愛用できるハイクオリティーなキッズウエアが揃った。上質な素材や仕立てにこだわったメード・イン・イタリー製品が充実するほか、大人っぽいスタイルのアウターも目立った。
サステイナビリティーに着目
サステイナブル(持続可能性)な物作りをベースにする作り手が増えてきた。アイスランドの「アズ・ウィー・グロウ」は、3人の女性が企画し、ペルーの生産者とともに作るニットウエアが主力。アルパカ、ハイランドウールなど柔らかさと縮みにくさに配慮した毛糸を使い、意匠性ある編み地を交えてワードローブを揃える。基本のサイズは6~18カ月、3~5歳、6~8歳の3種類で、成長に合わせて調節の可能なパターンに工夫を凝らす。カーディガン1万3000円前後、布帛ワンピース1万2000円前後。
同様に、長く使える子供服を作るのは「フォークメイド」。森の小人をイメージしてシルエットに遊びを加える。ピエロ風のサロペット6500円、脇にマチを入れたシャツ6200円。ふんわりと量感を持たせた。90~105㌢、110~125㌢、125~140㌢の3サイズ展開で、体形に応じたスタイリングを楽しめる。
手間を掛けたニットウエアも見どころの一つ。モデリストの女性が立ち上げた「カンフル」は、日本の技術の継承を願い、産地の生産者と協業している。毛玉になりにくいアクリル混ウール糸を使い、福島のニット工場に依頼し、立体感に富んだ動物モチーフのセーターを揃えている。きものなどに使われる撥水加工を施し、水や食べこぼしの汚れを防ぐ。1万8000円。
ミラノのニット工房が大人服の延長で始めたのは「ユリ・パークバンビーニ」。丁寧に紡がれたメリノウール、ピマコットン、カシミヤの紡績糸は全て手洗いが可能。「ホールガーメント」機を使った心地よい着心地に仕上げ、平らに折り畳めるパターンにも独自性を出す。92~140㌢を対象に5サイズを揃え、メリノウール製品1万5000円~、マフラー7000円、カシミヤ製品3万6000円~。