POP(店頭広告)を売り上げに結びつけるために重要なことは内容です。3つに分けて具体例を紹介します。
①何を言いたいのかよく分からない例
ある婦人服店のPOPを紹介します(例①)。
まず、説明文に具体的な情報を盛り込むべきです。抽象的なので、何を売りたいのか、何をアピールしたいのかが分かりません。どのように楽しむのか、どのような大人なのか。最後まで読んだとしても、引き付けられる具体的文言がないので、売り上げには貢献できません。
説明文に70年代ファッションの特徴とコーディネートの一例を具体的に載せ、文字数は40字に収めます。説明文はタイトルを補足、関連した内容にして、文字数にも配慮します。
②文字数が多いので、絞る必要がある例
こちらも婦人服店です(例②)。第1テーマはアイテムの「コート」、第2テーマは機能の「3WAY」、第3テーマはデザインの「シンプル」、第4テーマは特徴の「異素材の組み合わせやこだわりのフード」、第5テーマは「ライナーはダウンブルゾンとして着用」です。
文字数が63字は多いです。ディスプレーのコートを見れば分かる「シンプルなデザイン」をわざわざPOPで伝えることは諦めます。今年らしいデザインの異素材の組み合わせやこだわりのフード、そして、ライナーのブルゾン着用を残します。
改善例(例③)を紹介します。こちらの方が最後まで読んでもらえ、特長も伝えられるので、売り上げに結びつく確率は高いはずです。
(武永昭光ショーアンドテル代表)
小売りの科学に習熟した人材育成とMD、VMD、改装の科学的な支援で業績を向上させる活動をしてきた。会社設立20周年を機に、今後は蓄積したノウハウの普及を中心に活動していく。
(繊研新聞 2016/08/16 日付記事を再編集)