レガリの「リープ」がUGC・動画コマース機能を容易に パルなどで成果

2022/05/10 06:26 更新


「パルクローゼット」でのインフルエンサースナップ活用事例

 インターネットサービス事業のREGALI(レガリ、東京)が、昨年ローンチした顧客体験向上ツール「リープ」導入企業で実績を上げている。

 リープの主要機能は二つ。一つが、UGC(ユーザー生成コンテンツ)を自社ECサイトに簡易に取り込み、サイトでの数値効果が計れる機能。もう一つが動画コマースの機能だ。いずれも商品の品番連携が容易にできるため、サイトのUX(顧客体験)と購買率を高めるツールとなっている。テスト導入企業では購買率が平均2.2倍、サイト滞在時間4.5倍向上につながっている。

 UGC機能では、インスタグラムやツイッター上のコンテンツを収集し、ECサイトや特集ページに掲載するまでを一括管理できる。自動でUGCを集め、インフルエンサーへの使用許諾、商品品番ひもづけ、どのページで利用するかまで管理画面で容易に行える。

 動画機能も、ライブ動画や商品動画などタグ一つでECサイトに簡単に掲載でき、サイト上で自動再生も可能。特別なシステム開発は不要で、発行されたHTMLタグをサイトに埋め込めばよく、再生数・購入枚数・コンテンツ貢献売り上げ・滞在時間までが可視化し分析ができる。

 昨年6月にβ版を開始、11月に正式リリース後、現在30社が試験導入し、アパレル企業は5割ある。各企業ではUGC取り込みや自社スタッフが生成する動画・静止画コーディネートで活用中だ。パルでは、自社ECサイト「パルクローゼット」で動画を掲載後、掲載前と比較した注文率が1.21倍に向上。また、UGCに触れたユーザーの注文率は4.3倍、平均滞在時間は4.8倍となった。レスポートサックジャパンの「レスポートサック」も購買率4.6倍、滞在時間5.6倍と、大きく数値が向上した。

 ECはここ2年で参入が急増した結果、各種の集客のコスト効率が薄れている。一方、消費者は親しみやすさからUGCを参考に商品購入している傾向が増しており、SNSに上がっているコンテンツのサイト表示は顧客購買体験向上視点で重要になっている。同社では今後実店舗でもUGCを利用できるようにする。

 同社はファッションコーディネート発信・ショッピングアプリ「PARTE」(パルテ)から事業をスタート。パルテは消費者のコーディネート画像から商品が販売されている公式ECサイトに遷移させるサービスだが、EC事業社から「UGC効果が計測できるサービスが欲しい」との声をくみ取り、UGCをECサイトに掲載できるリープの開発に至った。

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