【ミラノ4月30日=高橋恵通信員】イタリアの投資会社クレシドラはこのほど、「『ロベルト・カヴァリ』の株式の90%を取得する」と発表した。クレシドラは新会社ヴァレンネを設立して、今後数週間以内に買収を完了する。株式の残り10%はロベルト・カヴァリが所持し続ける。ヴァレンネの株式は大半をクレシドラが所有するほか、国際的な投資会社LーGAMや香港の周大福エンタープライズなども一部出資する。
ロベルト・カヴァリの新社長には、ブルガリやLVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトングループの時計・宝飾部門CEO(最高経営責任者)などを務めたフランチェスコ・トラーパニ氏、CEOには、ゲランのCEOやセフォラ欧州社長などを務めたレナート・セメラーリ氏が就任する。
ロベルト・カヴァリは70年代に伊フィレンツェで設立。現在、ファーストライン「ロベルト・カヴァリ」のほか、「ジャスト・カヴァリ」や「カヴァリ・クラス」、子供服の「ロベルト・カヴァリ・ジュニア」を展開。ホームコレクション、香水、バッグ、眼鏡、時計、靴、ジェリーなどのライセンス事業も行っている。14年度の連結売上高は2億1000万ユーロ。今年3月にノルウェー人デザイナーのペーター・デュンダスがクリエーティブ・ディレクターに就任している。