日々の接客では、思わず言葉に詰まったり、焦ったりする場面に出合うもの。そんな時、どう対処しているのでしょうか。
繊研新聞社は2月に全国の店長50人にアンケートを実施し、困った経験と対策、スタッフにアドバイスしている事柄を聞きました。
ケース3 デリケートなサイズの問題 スタッフのサイズを聞かれ気まずい空気・・・
■サイズ別の利点を説明します
女性のお客様が、「メンズのパンツのデザインが可愛いから着たい」と試着したら、MかLかサイズが際どいところでした。ほかの男性スタッフがMサイズをゆったりはいていました。お客様から、「あのスタッフはどのサイズを着ているの」と聞かれ、気まずい空気に。
失礼にあたらないよう、サイズ別の利点を説明し、実際にはいている男性スタッフと、女性の目線で接客できるウィメンズのスタッフにも協力してもらいサイズを決定しました。
(ニコアンド店長=Bさん)
■サイズが合わなくても試着いただき、ありがとうございます
試着前にサイズが小さそうと言われた時。たとえゴムのパンツであっても「ゆったりしています、大きめです」などのサイズ感は直接的に言わないようスタッフにも指導しています。
スリムなスタッフが、ふくよかなお客様にゆったりや大きめなどのワードで伝えるのはデリカシーがなく、気分を害してしまうといけないので。
着た時のイメージが湧くよう、お客様が着ている洋服とのコーディネート提案と商品メリットを伝え、まずは試着を促すようにしています。そして、ストレートに「お客様に似合いそうなので、ぜひ試着だけでも」と着てみたいと思われるよう提案します。
仮に試着後サイズが小さかったとしても「試着いただきありがとうございます!」と必ず言うようにしています。そう伝えることでお客様が試着に対して申し訳ないといった気持ちや、抵抗が減り、リトライしてくれることが多いです。
スタッフには、嫌な顔をせずに、試着に対する感謝を表現するように言っています。お客様も、試着して絶対買わなくてもいいと感じてくださいます。そう感じてもらえるだけでも顧客につながり、利益になるとスタッフには伝えています。
(アーバンリサーチドアーズ・ココサ熊本店店長=村岡千明さん)