【PR】Shopify Partners ロードショーSeason2/第四回イベントレポート

2025/03/27 00:00 更新


 2024年7月~2025年2月にかけて、世界屈指のコマースプラットフォームを提供するShopifyがトークイベント「Shopify Partners ロードショー: Scale your commerce with Shopify」のSeason2を開催いたしました。

 「すべての人に、より良いコマース体験を」のミッションのもと、世界トップクラスのコマースサービスを提供してきたShopifyが、パートナー企業&そのマーチャントをフィーチャーし、課題解決やShopify導入のプロセスについて掘り下げていく全4回のトークセッション企画です。今回は4回目に開催したイベントをレポート形式でお届けします。

 アパレル業界のEC担当者の方や、ECの専門家による事例分析を求めている方々にとって、ビジネスに役立つ知見が満載となっております。ぜひご一読ください。

Season2の紹介はこちら

【Season2第4回】Shopifyはなぜ多くの事業者に選ばれるのか?~ビジネスの成長を実現する、Shopifyの可能性と魅力を徹底解説~(2025年2月7日)

<セッション1>「瞬間を大切にしたマーケティング」:登壇者/株式会社主婦と生活社 買えるLEON ビジネス&オペレーションマネージャー 玉田恵子 氏/Dotdigital シニアカスタマーサクセスマネージャー 高野明日佳 氏

クライアントの約9割がShopify利用者という「Dotdigital」。ボタン1つで顧客データを連携できるのが強みだ

 セッション1では、雑誌『LEON』が発信する公式オンラインショップ「買えるLEON」を運営する玉田恵子さんが登壇。デジタルマーケティングプラットフォーム「Dotdigital」の高野明日佳さんとともに、お客様にとって心地よい顧客体験を提供する方法について語った。

 「買えるLEON」では、雑誌『LEON』の販売日と、次月前半の2回に分けて新商品をアップ。このタイミングで魅力的なタイトルをつけたメルマガを配信し、サイト内もリフレッシュしている。バナーも新たに10通り以上は差し替えるという。「ここがお客様との大きなタッチポイントで、多くの方が新商品を心待ちにしてくださっている」と玉田さん。

 高野さんも「LEONさんのメールは、他社さんのDMが目立たなくなるほどインパクトがある。非常にキャッチーなタイトルでつい開封したくなる」と語った。

 300以上のブランドを扱う同サイトでは、「Dotdigital」のAI分析ツールを活用。メルマガ購読者を共通の好みや特徴に基づく小さなグループ(セグメント)に分類し、1人ひとりのニーズに合わせたDMを配信している。その分析は非常に精緻で、たとえば単に購入金額が高いからVIP顧客に分類するわけではなく、エンゲージメントやサイト訪問頻度、そこからの売上を総合的に分析して顧客の属性を抽出してくれるという。休眠と判断する際も、購入がないから休眠とはせず、エンゲージメントを重視して見分ける。だからこそ高いコンバージョンが可能になるのだ。

 「コンバージョンを気にされるクライアントさんは多いですが、コンバージョンを上げるには、その前の動きが重要。高いメール到達率があって初めて、高いコンバージョンが可能になるのです。他のMAツールではキャリアメールが届きにくいこともありますが、弊社ではメルマガ到達率99%が目標。その上で開封率、クリック、コンバージョンを追いかけています」(高野さん)

 「買えるLEON」では、ターゲット層に合わせたセグメント化がしっかりしているからこそ到達率が高く、開封やクリック率が良く、コンバージョンも上がるということだ。

 玉田さんも自社の取り組みを振り返りつつ、「Dotdigital社のサポート体制は素晴らしい」と評価。「月1の定例会は毎回とてもためになるし、メールにもすぐに返信がきてスピーディーに実行できている。今後も細かな施策を繰り返し、ファンの囲い込みを進めていきたい」とまとめた。

<セッション2>「話題のShopifyを深掘り:ECメディア編集長×Shopify×ベンダーが語る魅力の裏側」:登壇者/日本流通産業新聞社 取締役 第2編集部 部長 日本ネット経済新聞 管掌 手塚康輔 氏/株式会社インプレス ネットショップ担当者フォーラム編集部 編集長 瀧川正実 氏/Shopify Japan シニアパートナーソリューションエンジニア 岡村純一/株式会社AMS 常務取締役 古田俊雄/ファシリテーター:株式会社繊研新聞社 窪田勉

「日本市場はまだまだポテンシャルがある。ShopifyでDXを推進し、効率化をサポートしたい」と語る岡村さん(右から2番目)

 セッション2では、ECや流通のデジタル化に特化した専門紙「日本ネット経済新聞」の手塚康輔さんと、ウェブ媒体「ネットショップ担当者フォーラム」の瀧川正実さんが登壇。繊研新聞社の窪田さんを進行役に、業界をよく知るECの専門家として、Shopify Japanの岡村さんとAMSの古田さんを加えて「Shopifyの魅力の裏側」を深堀りした。

 2016年頃、“EC業界の黒船”と騒がれたShopifyは「あれよあれよという間に急拡大した」と瀧川さん。近年ではアパレル業界での導入がめざましく、TSIホールディングスのような大手でも採用が進む。TSI ホールディングスは各ブランドが使っていたプラットフォームをShopifyに集約しはじめていて、業務効率化とともに海外展開を進めている点が「お手本になる」という。

 また手塚さんは、元AKB48の小嶋陽菜さんが始めたブランド(Herlipto[ハーリップトゥ])がShopifyでグローバル展開を進め、さらにShopifyと組んで海外でのPRも行っていくというニュースに注目。「これまでShopify=プラットフォームのイメージがありましたが、マーチャントと組んでかなり踏み込んだ支援をしていくという動きが興味深い」と評した。

 Shopifyは単なるECプラットフォームにとどまらず、マーケティングからOMO、海外展開、BtoBのDXなど全てをワンプラットフォームでサポートしてくれる。これからのECに必要不可欠な「ユニファイドコマース」(オンラインとオフラインの販売チャネルやデータを融合し、顧客の体験価値を向上させようという取り組み)にも対応できるのが、他社にはない魅力だ。

 「あるマーチャントさんいわく『Shopifyはコマースのドラえもん』。悩みを相談すると、こういうものあるよと解決案がいくつも出てくる。ただ機能があるだけでなく、パートナーさんと一緒に汗をかきながらソリューションを出せるのが、Shopifyが後発でも選ばれる理由だと思います」と岡村さん。

 最後に、Shopifyの岡村さんとベンダーの古田さんが、パートナー選定において最も重要なヒアリング力について解説。「Shopifyの機能やナレッジだけでなく、業務知識をもって的確にお客様のニーズを把握できるかがポイントです。やりたいことが明確でない場合でも、導いて本質的な課題を見つけてくれるパートナーを選んでほしい」と岡村さん。

 Shopifyが公式認定する最上位のパートナー企業であるAMSの古田さんも、「サイトのフロントを綺麗に作れる能力より、その後の改善とグロースに必要なビジネス・業務の知識があるかどうかが大切。OMOでは外部システムとの密な連携も必要なので、開発力も重視すべき」と指摘した。

 AMSにはベンダーとして20年の歴史があり、500を超えるアパレルブランドのEC支援実績がある。岡村さんは「単に作って終わりではなく、お客様の売り上げUPを目指す伴走型の支援がAMSさんの魅力。皆さんも自分の業界に強みをもつパートナーを見極めて、うまく活用してほしい」と締めくくった。

<セッション3>「小売業で売上を上げる基本の方法」:登壇者/株式会社AMS 代表取締役社長 村井眞一

「商品や品揃えは、会社の命みたいなもの。だからこそMDに任せっぱなしではなく経営者が適切にジャッジすべき」と村井さん

 セッション3では、TSUTAYAの創業者として日本の小売業界に革命をもたらした村井眞一さんが登壇。同氏は現在、アパレル業界を中心にShopifyを活用したECサイト構築や運用支援などのサービスを提供する株式会社AMSの代表取締役社長を務める。

 1983年、わずか10坪の貸レコード店として創業した「蔦屋書店」は、バブル期から平成にかけて一大レンタルビデオチェーン「TSUTAYA」に成長。ピークを迎えた2012年には1400店以上に達し、近年はレンタル以外にも本や雑誌、雑貨の販売、カフェを併設した複合店舗へと進化し続けている。

 村井さんは、商売の優先順位を「商・売・人・人・価」の5つのキーワードで解説。この5つを順に遂行すれば、売上は上がっていくという。

 まず「商」と「売」は、よい“商”品を扱う“売”り場をつくること。単に安いだけではなく、質がよくて消費者に魅力的なライフスタイルを感じさせるようなモノを揃えることが大切だ。

 「利益を上げたいというと、販売促進や会員集めが話題になりがちだが、大前提として商品に魅力がなければ売れない。仕入れ率が低すぎるとクオリティは落ちます。たとえばユニクロさんが、4900円のトレーナーを35~40%の原価率で作ったとすると、約2000円で製造されていることになりますね。しかし同じ価格で、さらに低い20%の原価率で作るブランドもあるわけです。そのブランドは当然、ユニクロより質が劣るものしか作れません。やみくもに原価を下げるのは、商品のクオリティを下げるため致命的なのです」(村井さん)

 次に大切な「人」「人」に関しては、「人=スタッフの教育とトレーニング」と、「人=お客様への販促・サービス」のこと。商品知識が豊富なスタッフが自信をもって接客すれば、サービスの質はおのずと高まり、売れ行きもよくなる。逆にいえば「魅力的な商品と売り場、スタッフの教育ができていないうちは、いくら販促でお客様を呼んでもがっかりさせてしまうだけ」と村井さん。

 そして最後が「価=価格戦略」だ。村井さんは過去の経験から「低価格でアピールするのは最後の最後にすべき」と主張。TSUTAYAではかつて100円レンタルが流行したが、常連客にとっては「借りたい作品がなかなか借りられない」「レジが長蛇の列」「店がライトユーザーで混雑している」などの不満を生み、長期的な客離れにつながってしまった。

 村井さんが45年以上の事業経験のなかで、「どうやったら商売がうまくいくのだろう」と試行錯誤しながら実践してきた「商・売・人・人・価」。この5つの順番を間違えずに実行すれば、結果はついてくる。そのリアルな知見が伝わるセッションとなった。

(レポート:頓所直人、撮影:渡部和章)

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お問い合わせ先

Shopify Japan株式会社 パートナーマーケティング
担当者:佐野
Mail:roadshow-partner-mktg@shopify.com

企画・制作=繊研新聞社業務局



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