フェアトレードのシサム工房 「未来チケット」でアジアの生産者支援

2020/05/11 10:58 更新


販売を始めた「シサム未来チケット」

 フェアトレード製品の企画、輸入販売、シサム工房(京都市)は、新型コロナウイルスの感染拡大でフェアトレードの生産現場がピンチになっているとして、未来の買い物ができるチケットの販売を始めた。同社の八つの直営店は臨時休業しており、チケットは再開後に使える。チケットを購入することで、シサム工房とつながっているアジアの生産者を応援しようというプロジェクトだ。

 シサム工房はフェアトレードNGO(非政府組織)を通じてネパール、インド、バングラデシュなどの生産者とともに衣料品、服飾雑貨などを作り、日本で小売り、卸売りをしている。NGOからの連絡によると、注文のキャンセルが出るなど生産者たちは厳しい状況にある。政府のサポートが期待できない状況で、生産活動が止まり、悲痛な声が日々届いているという。同社も直営店を休業せざるをえない状況だが、「可能な限り生産者に注文をしていこう」と方針を決めた。そこで考えたのが、「シサム未来チケット」。直営店でのみ使える商品券で、3000円から20万円まである。税込み1万円のチケットは1000円券が11枚つづりとなっている。合言葉は、「買ったつもり」「着たつもり」で応援しよう。

 シサム工房によると、インドのNGO「クリエイティブ・ハンディクラフト」はオフィス、店舗とも閉鎖で生産が停止している。オフィススタッフはテレワーク中で、生産者への賃金支払いは続けているが、先行きは見えないとしている。

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