アジアのストリートカジュアルブランドを主に販売する越境EC「60%」(シックスティーパーセント)は、中国、香港、韓国から7ブランドを集めた期間限定店を渋谷パルコにオープン、20代前半を中心とした多くの顧客が来店した。「中国及び香港ブランドへの注目度が急速に高まっている」(真部大河代表取締役)とし、韓国中心のアジアブランド人気に変化の兆しが見えるという。
【関連記事】アジア発ファッション越境EC「60%」が国内最大級に成長 新たに4億6000万円を資金調達
8月9~22日は香港ブランドを揃えた。品質と機能を重視し竜のモチーフが特徴の「グロースリング&サプライ」、中国の伝統的なディテールを反映した「ニードレス」、グラフィカルなデザインを打ち出す「グローサリー」、アウトドアとタウンユースを融合した「エンシェンツ」、キャンドルブランド「ビーキャンドル」が商品を販売した。23~29日は韓国のインフルエンサーから支持を得ている「オドー」、30日~9月8日は中国の新鋭デザイナーブランド「パーソンソウル」がバイカーファッションをベースに打ち出す。
アジアのストリートブランドはこれまで各国・エリアで市場が完結していた。しかし、現在はSNSでブランド情報が拡散。「各ブランドが持つ細分化されたオリジナリティーをワールドワイドに発信することで市場開拓の可能性が広がり、日本でも多くのファン獲得につながっている」という。
また、中国のSNSプラットフォーム「小紅書」(レッド)の日本ユーザーによって中国系ブランドへの認知度が向上。「これまで韓国ブランドを多く揃えてきたが、今は中国ブランドに勢いを感じる。中国の経済的なステージの向上に伴い、現地消費者の感度もアップした。現地ブランドの創造性も高い」とし、中国ブランドの拡充を図る。
60%には、韓国や中国、インドネシア、台湾、タイ、ベトナムなどアジアの10カ国・地域から約1800以上のブランドが出店し、主にローカル、インディーズブランドが中心。「25年には2500ブランドを揃える」予定だ。日本では見つけることの難しい商品ラインナップに関心を持つZ世代の10~20代が利用者の約9割を占める。アクティブユーザーは月間約50万人。