事業のかじ取りが難しいスパンデックス 環境対応進むが欧米では撤退も

2024/03/15 07:59 更新有料会員限定


日清紡テキスタイル「モビロン」使いの製品

 ストレッチ素材の〝代表選手〟であるポリウレタン(PU)弾性繊維はスパンデックスとも呼ばれる。スポーツウェアや水着、ファンデーション、ストッキングなど高いストレッチ性が求められる分野以外の一般衣料品でも使われることが増え、「ストレッチは標準装備」になりつつある。おむつの部材など資材向けでも需要が拡大、今後も成長を続けるが、事業のかじ取りは容易ではない。

(特別編集委員・藤浦修一)

 スパンデックスの企業化は、1959年のデュポンの「ライクラ」に始まり、欧米中心に生産が広がった。日本では60年代に東洋紡、富士紡、東レとデュポンの合弁会社東洋プロダクツ(現東レ・オペロンテックス)、日清紡が事業化、71年には旭化成が生産開始、鐘紡も加わり国内6社になった。世界的には、70年代にいったん成長が鈍化し、80年代に再び加速。日本メーカーでは増設と同時に、ストレッチ以外の付加機能を付けた差別化素材の開発が進んだ。

アジア勢が台頭

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