年齢差のあるスタッフと接するコツは?①

2016/12/17 05:30 更新


 店舗のスタッフ年齢は一緒ではない。「年上、年下のスタッフに他の店長さんは伝え方を変えているのか」「世代がばらばらで若いスタッフとベテランのギャップはどう埋めているのか」など、コミュニケーションのとり方に悩む店長さんは多い。

 年の違うスタッフにどのように接すると店舗運営が上手くいくのか。店長さんにコツや工夫を聞きました。

 

「アテにしている」と伝える

ビューティ&ユースユナイテッドアローズ新宿店

野澤智洋店長

 現在39歳の野澤さん。スタッフの成長を考える際、目標設定、課題抽出、修正というフローは同じで、年齢差で対応は変えていません。ただ、日ごろのコミュニケーションを欠くと、反感を持たれることもあり、メンズとウィメンズそれぞれのスタッフとなるたけ話すことを心がけている。

注意が必要な時は感情を前面には出しません。感情的に話してしまい、次に接するときに向こうが萎縮したことがあったためです。その時はとりあえず明るく振る舞うようにして、なんとか関係性の維持に努めましたが、以来、叱る時も感情は抑制するように注意しています。

話す内容は年齢によって工夫しています。たとえば新人には「服の好み」や「どこで買う」かをまずは聞く。自分の好みが決まっているタイプと、そうではないタイプでは接客のスタイルも異なります。どんな趣味嗜好(しこう)かを把握しておけば、スタッフが次のステップに進むためにどんな指導が必要なのかを判断しやすくなります。

 

staff02

 

年長者の部下がいる場合は、店長がその人を特別扱いしないほうがいい。店長の態度を気にして他のスタッフも「特別扱い」するようになると、言いたいことを言い合えない職場になることもあります。普段から年齢ではなくキャラクターを考えた接し方を徹底するほうが、「スタッフも不公平感を抱かない」と感じます。 

年上のスタッフには「店のスタッフをどう見ているか」などの意見も聞くようにする。年齢に関係なく、自分が必要とされていると感じられないと仕事への意欲が出ないもの。年長者の力を「アテにしている」ことが伝わることで、一緒に店を良くしようというモチベーションも上がります。 

 

(繊研新聞 2016/10/24掲載記事を再編集)



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