「タエ・アシダ」秋冬 ロック聞き、攻める気持ちで

2020/04/15 11:00 更新


 「タエ・アシダ」(芦田多恵)の20~21年秋冬コレクションは、ここ数シーズン続けているダイバーシティー(多様性)、ジェンダーレスをより濃く表現している。女性、男性、誰が着ても良い中間的なアイテムというのでなく、デザインの力強さでジェンダーを超えるイメージだ。

 デジタル画面のような幾何学柄や数字が組み込まれたジャカード、鮮やかな赤に青と黒の、はけを大きく動かして描いたようなプリントなど、強さは素材から始まっている。

 ジャカードのコートは体から離れて裾まわりも大きく、存在感あるシルエット。赤青黒のプリントはたっぷりのワイドパンツと、シンプルなラップドレスがある。ワイドパンツはメンズ向けだが、エレガントにもちょっとエキセントリックにも着られそう。テーラードジャケットはパーツごとに素材や色を切り替えたタイプ、ドロップショルダーのボックスシルエットなど。ブルゾンはライダーズ、スタジャン風などがある。

ジャカードのコート

 クラシカルなこげ茶のツイードのコートとパンツ、ディテールにレザーを使ったブラウンのストレートスカートは、白のボアのアイテムなどと合わせることでクールに見せる。メタリックなブラウンのイブニングドレスも。

ブラウンをクールに使う

 テーマは「ダブルアンプリチュード」(二重振幅)。ロックをがんがん聞きながら「攻める気持ちで作った」と芦田多恵。そんな気分と、19~20年秋冬からメンズをスタートしたことで、服作りの様々な点が変化したようだ。新しい発見、気づきがたくさんあったという。3月のショーは中止したが、ホームページなどでキービジュアルを公開中。全作品が見られるスペシャルムービーも制作している。



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