キャリアの長い販売員が突然退職___そんなときに心得ておきたい顧客の引き継ぎをご紹介します。
(出典:リテールコミュニケーション「レックスタッチ」)
キャリアのあるスタッフが、やむを得ず退職になる場合、「顧客」の引き継ぎというテーマに向かい合うことになります。「顧客」を、「データ管理」対象の客という捉え方に陥ると、データはそのまま残るので問題はなく、あとは他のスタッフに「紹介」引き継ぎをすれば済むと安易に判断しがちです。実際、多くの店舗でも、残るスタッフにお客様を紹介し、「今後ともよろしくお願いします」とつないでいます。
ちょっと待ってください。主役は、お客様。そして、ブランドや商品が理由で「顧客」になっていても、実は、「スタッフ」という人とのつながりが根底にあります。 「懇意」にしていたスタッフがいなくなれば、たとえ「紹介」はされても、足が遠のくのが普通です。「顧客の引き継ぎが、上手くいかない」と嘆かずに、もともと人についていたのですから、「ゼロに戻る」だけと考えましょう。
それでも、少しでも引き継ぎの可能性をあげる知恵を考えましょう。これが万全ではありません。ヒントは、「人」でつながっているということです。
1. 顧客は、退職するスタッフと共通項をたくさん持っています。情報ベースのものもありますが、ここで大切なのは、お客様のタイプです。引き継ぎをするときは、お客様と同じタイプのスタッフを選ぶということです。
2. 引き継ぐスタッフは、1人に絞ります。よく、顧客を小さなグループに分けて、複数のスタッフに分散していますが、あまり効果はありません。信頼できる1人に任せましょう。
3. その上で、お客様のタイプの細かい特徴を共有していきます。引き継ぐスタッフが、イメージを描けるように心がけます。できるだけ、顧客になったエピソードなどを挟みます。印象に残る方がいいのです。 ここまでが準備編です。続きは次回をご覧ください。