テックスワールド・ニューヨーク冬展 環境配慮の新素材が揃う 日本の伝統素材でショーも

2024/02/01 06:29 更新


日本の素材を使ったジュン・ビン・チンさんの作品

 テックスワールド・ニューヨーク冬展がジェイコブジャビッツコンベンションセンターで1月22~24日、開催された。今回もサステイナビリティー(持続可能性)関係のセミナーが多く、新しく開発されたサステイナブルな素材を集めたコーナーもあった。日本の伝統素材使用を推進する「サクラコレクション」のショーと審査・優勝者発表が行われた。

 「スニーカーはサステイナビリティーが少し進んでいるが、ファッションブランドはまだほど遠い」「靴売り場でもっとサステイナブルな靴はないかという声を聞いたことがない」「スニーカーの95%はゴミとして廃棄され、リサイクルされているのは5%だけ」――サステイナビリティーへのテキスタイルの現在地は、まだまだ混迷のただ中にある。トレーサビリティー(履歴管理)とグリーンウォッシング(見せかけの環境対応)は、法の規制が必要との声が出た。

 それでも、生分解性のあるバイオサーキュラーレザー「エコタン」、イカのたんぱく質から作った繊維「スクイテックス」、廃棄された果物から作ったセルロースの合皮「セリウム」、廃棄されたココナッツを使い木材を使わないことが売りのリヨセル「ヌラボー」、オレンジの副産物から作った「オレンジ・ファイバー」など、多くの開発事例が紹介された。

 100%バイオベースで生分解性がありながら既存のポリエステル生産に使われる機械で作れる「キントラ・ファイバー」は、クレープなどの布帛とジャージーが展示された。

 一方、世界中の若手デザイナーに日本の伝統素材の使用を推進するサクラコレクションが、テックスワールドで初めてショーをした。

 やまだ織(新潟県南魚沼市)の絹織物「夏塩沢」とヤマサワプレス(東京)のアップサイクルデニム「ワンオーファイブ」を使った服をまとった10人のモデルが登場した。5人の審査員による審査の結果、マレーシア人のジュン・ビン・チンさんの作品がグランプリに選ばれ、全日空から日本往復航空券が贈られた。

新興企業によるサステイナブル素材の展示を熱心に見る来場者

(ニューヨーク=杉本佳子通信員)

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