東京ブランド22年リゾート&春夏 配色や異素材で多面性を表現

2021/08/06 06:27 更新有料会員限定


 東京ブランドの22年リゾートコレクションと春夏コレクションは、配色や異素材のコントラストが目を引く。主張のあるテキスタイルで凛(りん)とした印象を感じさせ、優しさも備えた女性像が表現されている。汎用性の高いアイテムが目立ち、レトロでちょっと野暮ったさも入ったバランスが、今の東京らしさを象徴している。

(須田渉美)

 アキラナカ(ナカアキラ)のリゾートコレクションは、「色が導き出す姿勢」をテーマにした。明確なイメージ像を作り上げるのではなく、「ワードローブを選ぶときに、自分の今日の気持ちは何色なんだろうと感情に寄り添っていく色彩を考えた」。一つのアイテムに、多面性を感じさせるテクスチャーが凝縮されている。例えば、ざっくりとしたセーターや素朴なリネンのパンツは、前身頃にギラギラと反射するシルバーの箔(はく)を加工し、落ち着いた日常と冒険心とが表裏一体となったよう。無地のホワイト、ベージュにダルメシアン柄の生地がシャープなラインで切り替えられたドレスは、感情がないまぜとなった心境を映しているかのよう。外観的な美しさや主張だけではなく、自分自身の心のコミュニケーションにも装いの深みや楽しさがあると感じさせるコレクション。コート8万2000円、パンツ6万2000円。

アキラナカ

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