東京の実力派ブランド春夏~メンズ

2015/08/18 09:43 更新


 実力派ブランドが16年春夏メンズコレクションを東京で展示会形式で披露した。アート志向だったり、スポーティーだったり、パターンメークにこだわったりと、それぞれのブランドがその持ち味を生かした新作を出している。

c16SS_CLASS_2157クラス

 「クラス」は、アーティストのゴードン・マッタ・クラークの作品からイメージを広げてコレクションを作った。70年代のニューヨークを拠点にしたクラークは、建物をチェーンソーで切り抜いていくアート作品で有名。均一化する都市に対する問題提起をしたアーティストだ。そこから、人の個性を引き出すようなデザイン性の強い服、かつて自分たちも着てこなかったような服にチャレンジした。

 例えば、ボタンダウンシャツは70年代のブルックスブラザーズのボディーと80年代のブルックスブラザーズのボディーが左右で切り替えられる。ディテールが微妙に左右で異なり、フロントのボタンホールもずれてたくさんになる。ドレープを聞かせたツイルのコートはポンチョのようにもなる。つき合わせ縫いのジャケットは裁断から縫製まで一人の手によって作られる。インドのモスリン「カディ・コットン」は手紡ぎ、手織りによるもの。400双糸クラスの薄さでのシャツに仕立てた。このほか、ビルからイメージした直線的なカッティングやカットワークのディテールも特徴だ。

 

 

エムズブラック

 「エムズブラック」はアーティストの北川純のイラストから女性のヒップの柄が描かれたアイテムを揃えた。ジャージー素材が増え、シャツの代わりにTシャツが増えた。ジャージーのダブルブレストのスーツ、「テンセル」混のパイルジャケットなどを出している。変わった素材を取り入れるのも、エムズブラックらしいところ。シルクのきもの地のショートパンツは雲のような柄になっている。

 春夏は分量感が大きいのも特徴だ。パジャマシャツはジャケットのような量感で、パジャマパンツもゆったりとボリュームがある。パジャマシャツはサイドシームがない一枚の生地でボディーを作っている。

続きは繊研新聞で



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