JAY PROJECT AW2014 EDITION(坪内隆夫)

2013/12/31 11:10 更新


1月7日から始まるPITTI UOMOを皮切りにJAY PROJECTのAW2014 EDITIONが始まります。

JAY PROJECTもこれで3年目に入ります。

出展者の方やセミナー等を参加された方には、「ある程度の結果を出すのに最低3年はかかる」と言っているので、2014 年の6月に始まるセールスキャンペーンが終わった時にはある程度の形を残せるようにしたいと思っています。

PITTI UOMOも4度出展し続けてきて、ブランドの事も私の事も覚えてくれるようになり、ブースに来てくれるバイヤーの顔も決まってきたので、これから第二段階として、そのまま継続してPITTI UOMOに出展するブランドと、パリの展示会に出展するブランドとを分ける事にしました。

PITTI UOMOはさすが名前の通った展示会だけ有って、インターナショナルで、ハイレベルな商品を取り扱っている”良いお店”のバイヤーがたくさん来ます。しかし、PITTI UOMOに来ないバイヤーや、PITTI UOMOであまり見かけない国のバイヤーもいるので、パリの展示会でこれまで会う事の出来なかったバイヤーにコレクションを見せようと思っています。

PITTI UOMOでの常連さんは、パリに行く人も多く、ミラノのファッションウィーク中に開くJAY PROJECT SHOWROOMでコレクションを見せたり、場合によっては私が直接お店に行って販売する事も出来るので、このまま引き続き商売は続けて行けます。サンプルがミラノに届き時間が出来ると私が営業に行っているのですが、その時に知り合いになったバイヤーの中にもパリの展示会にしか行かない人も何人かいるので、そういうバイヤーにも展示会でちゃんとブースにコレクションをならべたところを見せる事が出来ます。

また、PITTI UOMOのブースで、展示会に出展していないJAY PROJECTの他のブランドの説明の入った資料や、他のブランドのカタログをバイヤーに渡しブランド説明をして、ミラノのショールームやパリの展示会で他のブランドを見てもらえるように事前に話をしたり、パリの展示会中でも他のブランドの説明をし、他のブランドにも興味があるようだったら、その後直接そのお店に コレクションを持って営業に行けるように、その場その場でJAY PROJECTという括りの中でリンクさせあって、なるべく少ない展示会の出展で最大限効果が現れるようにしたいと思っています。

これまでヨーロッパのお店への販売が中心でしたが、今回から1ブランドはNYの展示会にも出展します。なるべく多くの欧米のお店に販売する事によって海外でしか販売できない大きなサイズの量を増して生産上での問題を減らせて行けばとば思っています。

アメリカのお店の方がヨーロッパのお店よりもチェーン展開をしている所が多いので、そういったお店とも取引が始まり、オーダーの量が増えればいいのですが。私は一概にチェーン展開しているお店に入った方が良いとは思っていません。ヨーロッパのお店はチェーン展開している所は少なく、お店を何店かもっている所でもせいぜい3、4店舗までの所が多いですが、チェーン展開している所は所帯も大きい分、トレンドに流され安く、あまり個性が無い所が多いと思います。

その為、トレンドに入っていないと行けないですし、購入してくれる時には良いかもしれませんが、たくさん買っていたお店がいきなりオーダーをしなくなる事も有りえます。これは日本のお店でも良く見かける現象です。ヨーロッパのお店は大きくはありませんが、3、4店舗くらいまでの所は、ほとんどの場合オーナーがバイヤーで、オーナーが個人的に好きなコレクションがお店に反映している所が特に私たちの取引しているお店では多いです。

ですので、オーダーも大きなチェーン店ほどはないですし、人間のつながりも大切になってくるので、時間もかかりますが、その分お店に入って行くと長い間きちんとつきあってくれる所が多いです。当然、良い品質の物を提供し、ちゃんとデリバリー等お互いの約束事は最低限守って行かないといけませんが。

その他これから特に力を入れたいのはアジアの市場で、11月にアジアの国を少しまわったのですが、もう安定期にある欧州や日本等と違い、これらの国の市場はまだまだ伸びて行くと思います。そんなアジアのお店にも日本のブランドをヨーロッパ経由で紹介して行こうと思っています。

やはりヨーロッパのファッションは良いイメージがあるので、同じコレクションでも、日本から見せるよりもヨーロッパのブランドと一緒に展示会に出展し、ヨーロッパのショールームで販売している所をアジアのお店に見せた方が、イメージアップに繋がると思います。

6月のJAY PROJECTではこれまで一緒にやってきた3ブランドの他、何ブランドか同じスタイルを持っていて3ブランドと競争しない洋服のブランド、バックブランドが集められればと思っています。





坪内隆夫 つぼうちたかお 東京モード学園デザイン学部卒業後渡英、1年後に渡伊。デザイナーとして活動をはじめ、ミラノにてオーダーショプ「TAKAO MILANO」をオープン。2004年2月から2007年9月まで年に2度、ミラノ市の協賛を得て、ミラノファッションウィーク開催中に新人デザイナーを中心とした展示会UPSIDE MILANOを主催。その後、ミラノのショールーム、ファッションガイドブックへのコンサルタントを行い、2012年1月のPITTI UOMOから日本のメンズブランドのヨーロッパでのセールスプロモートをするプロジェクトJAY PROJECTを開始する。



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