《視点》いっそ固定家賃に

2018/02/15 04:00 更新


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 「アパレルのテナントはいっそ固定家賃にした方がいい」とは、あるSCの運営責任者。

 アパレルテナント各社がECの取り組みを強めている。それがうまくいっても、実店舗は見せるだけの場所になるから売り上げが取れない。そうなると実店舗の売り上げに応じて家賃を取っているSCの収入は減ってしまう。たとえ商品の受け渡し場所になっていても、売り上げは店に計上されないから家賃収入につながらないことには変わりがない、というわけだ。

 そのSCはこの間のテナントの入れ替えも、まずはうまくいっているから事態はそう深刻ではないのだが、アパレルテナントの売り上げが伸びないだろうという見通しに愚痴もこぼれるのだろう。

 ディベロッパーのECは、「テナントさんはフローを持ちつつあるが、うちが行くのは難しい」とトップがもらす状況にある。「存在意義」をかけてリアルの魅力を打ち出す店揃え、集客策を磨いているが、これまでのようにアパレルの高効率だけに依拠したSC運営はますます難しくなっている。

(光)



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