《視点》追い込みの時期

2022/02/08 06:23 更新


 各社とも年度末の業績の追い込みに入っている。黒字達成に向けて「自社主催のファミリーセールを、社員が積極的に購買することを奨励する」企業もある。また、ある企業は「〝PL(損益計算書)教〟と言われるほど予算達成に強い執着がある。役員会が、課会のごとく厳しく数字を詰める場になっている」と懸命だ。

 予算達成を焦るあまり、年度末に売り上げ数字を計上するために〝押し込み販売〟を行うことは〝決算内容の虚偽記載〟となり禁じ手だ。やはり、最後はいかに社員のモチベーション、マンパワーに依拠して、数字を積み上げていけるかが要諦になる。

 しかし、コロナ禍の中でオンラインを介したリモートミーティングが一般的に行われる昨今、役職者が現場を鼓舞することが難しくなっている。多数の部下が映し出された画面に向かって檄(げき)を飛ばしても、その熱量が伝わり難いのだ。社員が一所に集まって士気を高めることができない中にあって、一人ひとりに対面で丁寧に説いていくことが必要になる。

 企業は人が命、社員それぞれの気持ちをつなげることが、予算を達成する上で大事になる。

(民)



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