《視点》警戒レベル5

2023/07/21 06:23 更新


 九州北部が大雨に見舞われた7月10日、出張で福岡県久留米市にいた。大分県日田市と佐賀市に取材に行くために前夜から入っていた。だんだん雨が強くなり、午前3時ごろからはスマートフォンのアラートが立て続けに鳴るようになった。

 自治体が発信しているものだが、5時ごろには警戒レベル5となった。すでに災害が発生もしくは切迫している状況を伝えており、初めて見るものだったが、西鉄久留米駅前のホテルにいるのが最も安全と考え、その場にとどまった。

 明るくなると被害の状況が明らかになった。鉄道はすべて不通で、とても取材のために移動できる状況でなかっただけでなく、空港にも向かえないことが分かった。午後には雨は落ち着いたのだが、タクシーで移動しようにも道路が寸断されており、空港に行くのは「勘弁して」とのこと。飛行機は飛んでいたがその日は帰京できなかった。

 結局、ホテルで過ごすことになったが、取材の一部をオンラインに切り替えて行い、飛行機の手配などしていた。助かったのはコンビニエンスストアだけでなく、スーパーマーケットが営業していたこと。食事をはじめ困ることはなかった。スタッフの出勤、商品の配送など困難は小さくなかったと思うが、ライフラインとしての責任感に頭が下がる。

(光)



この記事に関連する記事