美容医療を話題にすることがオープンになっている。コロナ禍のマスク生活で一気に盛り上がり、SNSではインフルエンサーに限らず、一般人も「施術を受けた」「ダウンタイム中」と発信することが当たり前になった。
矢野経済研究所によると、国内の美容医療市場規模は医療施設収入高ベースで21年に前年比20%増と急伸。23年は8.8%増の5940億円と推計する。コロナ禍の沈静化からは韓国で施術を受ける人も増えており、実態はもっと多いだろう。
若者の意識も高い。20代から頻繁に施術を受けて自己をメンテナンスしている。美容医療への支出は惜しまない一方で、服は数千円のもので済ませる話も聞く。目で見てはっきりと効果が分かる美容医療の方が、コスパが良いと考えるのだろう。
美の追求は際限がない。この現象も後戻りすることはなく、現状維持もない。外科的施術に手を伸ばす人も増えるだろう。服にかけられる金額がますます減るのではと懸念する一方で、ファッション業界との協業もあるのではと思う。
(金)