バロックジャパンリミテッドの「マウジー」でフレアジーンズが売れている。スタイルアップがかなうことで定番人気の商品だが、今年は特に追い風があった。
3月のMLB(米大リーグ)東京シリーズのプレシーズンゲームの始球式がきっかけだ。K-POPアーティスト、トゥワイスの日本人ユニット、ミサモがユニフォームにジーンズを合わせて登場し、その写真がSNSで「マウジーのジーンズに似てる」と話題となり、買い求める客が増えた。
投稿はファンによるもので、マウジーが仕掛けたのではない。しかしSNSの反応を見て、売れ筋として多めに仕入れていたフレアジーンズの入荷スケジュールを前倒しし、店舗とEC双方で品切れを防ぐ対応をとった。それが機会ロスを防ぎ、数カ月にわたるヒットにつながった。
現場の柔軟な判断と生産背景があったからこそ、応えることができたのだろう。狙ってバズらせることは難しい。何がきっかけであれ、チャンスと見た瞬間にできるだけ素早く動くことができた企業だけがヒットの芽をつかむことができる。
(相)