ヤギは、西陣織工業組合と協業したファッションテキスタイルブランド「パラウェフト」を、国際素材見本市ミラノウニカ(1月30日~2月1日)で発表する。欧州ラグジュアリーブランド向けに販売する。
土台に据えるのは、日本の伝統的なテキスタイルである京都・西陣織の帯地や金襴の技術。「AI(人工知能)などのデジタル技術を生かした新たなクリエイションや、再生ポリエステルなどのサステイナブル(持続可能な)の要素を取り入れた革新的で多様なテキスタイルを提案する」(ヤギ)。生地サンプルを約300品番用意するほか、二次製品にも落とし込む。
糸はシルク・再生ポリエステル・ペーパーヤーンなどを複合した。ブルゾン用にはブルーを基調に、金銀の箔(はく)を重ね付けした模様をボディー部分に使う。
ワンピースには、波頭柄とレパード柄のテキスタイルをドッキングしたデザインもある。ヤギは「西陣織はシルクを中心に、金糸・銀糸を織り交ぜた多色の複雑な絵画のように緻密(ちみつ)な織物で、唯一無二で世界に誇れるもの。デジタル技術を駆使しながら和装の域を超えて提案する」という。ファッションアパレル向けだけでなく、バッグや小物、雑貨、インテリア内装分野など幅広い分野で西陣織の可能性を広げ、地域創生に貢献したい考えだ。