17~18年秋冬の婦人帽子は、キャスケットとマリンキャップの提案が目立つ。昨秋冬にヒットしたベレー帽に続き、ここ数年人気の続いたつば広の女優帽から一転、コンパクトさが新鮮だ。ベレー帽も健在で、色柄や素材のバリエーションがさらに広がっている。テイストで注目なのは、一大トレンドになりそうなブリティッシュ。服同様、ツイードやチェック柄を取り入れた帽子が多い。(佐々木遥)
■レトロミックス
レトロな雰囲気をプラスできるキャスケットとマリンキャップは、すでに今春夏からトレンドアイテムとして浮上している。マリンキャップは春夏のイメージが強いが、秋冬に向けてはファーなど暖かみのある素材を使っている点が新鮮だ。
「コムサデモード」(林八百吉、写真下)は、チェック柄のキャスケットを出す。ハリスツイードを使い、ブリティッシュな雰囲気たっぷり。1万5000円。
ニットの柔らかなキャスケットを作ったのは「フルラ」(ムーンバット、写真下)。ラメ糸を入れて、上品に仕上げた。9000円。
「ビューランスLX」(オーロラ、写真下)は、マリンキャップをアレンジした。フェイクファーとロゴの頭文字がアクセント。9000円。
■ベレーの種類広がる
ベレー帽人気も続きそうだ。昨秋冬のヒットを受け、バリエーションがさらに拡大。旬のトレンドを取り入れ、すでに持っている人に向けても買い足しを促す。
「ミルサ」(栗原、写真下)が推すのは、ツイードのベレー帽。トレンドのアイテムにトレンドのテイストを取り入れ、スタイリングのアクセントを狙う。4600円。
色と素材を際立たせるシンプルなベレー帽を作ったのは「ナミキ」(並木伸好デザインルーム、写真下)。もこもこの起毛素材が可愛らしい。5500円。
■アーミー帽にも注目
数は少ないが、耳あて付きのアーミー帽も出ている。丸みを帯びたフォルムやニットなどで、柔らかい印象に仕上げているのがポイント。スタイリングのはずしアイテムとして活躍しそうだ。
キャップをベースに、ストリートテイストに仕上げたのは「アース」(栗原、写真下)。ロイヤルワラントの英国の老舗生地メーカー、へインズワースの生地を使用。1万5000円。
「グランメートル」(並木伸好デザインルーム、写真下)は、ニットでアーミー帽を作った。本体と耳あて部分のバイカラーのコントラストが、柔らかいイメージになりがちなニットの印象を引き締める。8000円。