18~19秋冬ミラノメンズコレ 存在感見せるプラダ

2018/01/16 04:30 更新


 【ミラノ=小笠原拓郎】18~19年秋冬ミラノ・メンズコレクションは、これまでよりも参加ブランドが減ったことで会期を1日短縮して行われている。ビッグブランドがレディスの時期にメンズを一緒に見せる形式をとったこともあって、メンズ単独のショーが減っている。主催者は若手ブランドに発表の機会を与えて活性化を図っている。そんな中で、やはり、他とは違う存在感を見せたのはプラダだ。

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 プラダの会場に入ると、そこは倉庫のような空間になっている。ランウェーを形作るのは、巨大な棚とそこに詰まれたプラダの梱包(こんぽう)の荷物。そんな中を黒一色のもこもこのボリュームスタイルが登場する。中わたのパッデッドアイテムは、シャツにフーディ、セットアップなど。ボックスシルエットの量感は、まるで倉庫の作業員のような肉感フォルムで、中にはセキュリティーのためのネームタグを胸元に付けたモデルもいる。黒一色のレイヤードには、工具を入れるようなタブリエパーツも取り入れられる。

プラダ

 中盤は黒に変わって、アーカイブから選んだたくさんの柄の組み合わせ。バナナ、ファイヤーパターン、ハワイアンなど、これまで出した柄を組みあわせて違うアイテムにのせる。プラダスポーツのブランドロゴを生かしたナイロンのパーカは、懐かしい90年代のイメージ。ジャケットにジャケットを重ねたコーディネートや影のようにアタリをつけた製品プリントのようなディテールも、かつて使っていたテクニックを思い出させる。まるで古いストックの中から集めたアーカイブをサンプリングして再構成したかのようなイメージ。しかし、そんな見せ方もプラダのロジカルにひねりを加えた物づくりの王道のようにも思える。同時にそんなサンプリングの手法は、とてもキャッチーで売れそうにも思える。

プラダ

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