量販店や専門店チェーンを主販路とするアパレルメーカーの21年春夏商談が厳しさを増している。コロナ禍の終息が不透明なこともあり、GMS(総合小売業)や専門店チェーンのバイヤーが先物発注を控える傾向が鮮明だ。
(森田雄也)
名古屋地区の有志のレディスアパレルメーカーによる「シグマ展」(9月8~11日)では、「大手GMSの出張自粛が継続」「通販や大手専門店チェーンの現場バイヤーが少ない」などの声があった。「実績の半分しか来場がない」企業もあり、緊急事態宣言解除もあって熱気に包まれた6月展とは状況が一変した。
9月展は春夏物商談が中心。だが全体的に反応は鈍い。「トレンチコートやオケージョン品は弱含み」(クロスプラス)、「引き付け型の傾向が強く、商談はまだまだこれから」(タキヒヨー)といった声が大方を占める。「この感じだと例年より1カ月は商談が遅れる」と不安も漏れる。バイヤーとの商談はZoomやメールを駆使している。しかし、「パワーが出し切れない」「最後の一押しが弱い」と各社口を揃える。
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