ネックウェアのアラ商事は、グループで生地の製造・販売を担うアルファテックス製の服地の販売を強化している。シルクの扱いに長けた自社工場を生かし、高級感のあるオリジナル生地の開発にも注力する。
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契機になったのはオリジナル生地「シルクスフレ」だ。シルク織物を起毛したふんわりとした生地で、主にマフラー用途で評判が良かった。コートなど服地用にも提案したところ、百貨店などから引き合いがあった。
この成功を受け、25年ごろから服地の開発・販売に本腰を入れた。インディゴ染めしたシルク糸を綾織りにした生地は、デニム風の見た目と上品な光沢が両立した自信作。ジャカードで柄を入れることもできる。主にシャツ用途で提案する。
経糸が綿・ポリエステル、緯糸がシルク・ポリエステルのサッカー地も開発した。織りの時点ではなく、洗いの際の綿糸の縮みで畝を出す製法なので、柄の自由度が高いのが特徴だ。
「アルファテックスの技術とアラ商事の営業網でシナジー効果を生み出せるはず」(アラ商事)。小売店などの取引先の意見を吸いあげながら、秋冬向けにシルクツイードなども開発したい考えだ。
