「アタッチメント」(榎本光希)は7月11日、都内で26年春夏のショーを単独で行った。クラシックムードのテーラードスタイルを、柔らかさを帯びたシルエット、肩の力が抜けたバランスで見せた。
オフホワイトのピークトラペルのダブルジャケットの中の細いストライプのシャツは、ボタンを外してラフに着こなす。その下にはサテンのタンクトップ、洗いざらしたデニムパンツ。女性的なニュアンスも取り込みながら、ワイドシルエットのトラウザーとともに、フォーマルとカジュアルの間を揺れ動くコレクションを組み立てた。

「着る人の内面や魅力を引き立てる」を根本にするアタッチメントだが、サテンの質感、コーラルやアンバーなどの差し色によって艶っぽさのある新たな一面を作る。レザーのショートパンツ、スポーティーなフーディーとショートパンツのセットアップといった夏のデイリーカジュアルにもコントラストを利かせ、ソフトなエレガンスを感じさせている。シンプルなドレスシャツには光沢のあるツイルのグルカパンツ。何げない日常着も一格上の上質な雰囲気に収めた。

(須田渉美、写真=加茂ヒロユキ)