ニッセンケン品質評価センターの瀧波浩治エコテックス事業所長は、4月に施行されるアゾ染料規制について「さらに安心して着用できるものを流通することに加え、製造段階での安全を守る面においても重要」と強調する。
瀧波所長は「有害物質を含有する家庭用品規制法」改正によるアゾ規制について、「人間の汗の作用などにより発ガン性物質の『特定芳香族アミン』を作り出してしまう一部のアゾ染料を使わないよう、繊維産業に促すもの。化学分析試験による事前チェックで、法律に抵触する商品が市場に出回らないように、物作りのお手伝いをすることが我々の役割」と指摘する。ニッセンケンは、アゾ試験の実施に加え、正式な不使用証明となる「エコテックス規格100」を欧州以外の唯一の認証機関として対応しており、規制アイテムや規制基準値、製品管理で注意すべき点などの情報発信を行い、企業の個別相談にも応じている。
同所長によると、欧州で「エコテックス規格100」は繊維製品の安全基準として消費者に広く知られているが、「日本では正直まだあまり知られていない」という。世界で延べ15万件の認証実績がある中で、日本での認証取得は延べ4000にとどまっている。
「エコテックス規格100」は特定芳香族アミンを20年以上前から禁止対象にしている。ニッセンケンは広く業界にアピールするため、4月26~28日、東京ビッグサイトで開催されるJFWインターナショナル・ファッション・フェア(JFW‐IFF)サステイナブルゾーンに「エコテックスエリア」を出展、認証取得企業の商品も展示する。
<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<
【アゾ染料規制に関する連続セミナー】
第1回:2月24日午後4時~
第2回:3月24日午後4時~
会 場:ニッセンケン品質評価センター蔵前ビル7階
(東京都台東区蔵前2の16の11)
定 員:40名 / 参加無料
第3回:4月28日時間未定
会 場:東京ビッグサイト(東京都江東区有明3-11-1)
JFWインターナショナル・ファッション・フェア内
共 催:繊研新聞社 ニッセンケン品質評価センター
http://www.senken.co.jp/information/azoseminar/