ビームスが横浜にメガショップを出す理由

2024/12/09 06:30 更新有料会員限定


ビームスの主要レーベル

 ビームスは11月30日、新業態「ビームスライフ横浜」をオープンした。ウェア以外に食物販や雑貨、カルチャー、アートを切り口にしたレーベルも集積した国内最大級の「メガショップ」だという。ビームスが異業種や全国の自治体と取り組むBtoB(企業間取引)事業を紹介する役割も担う。ビームスはこの新店で何を目指すのか、読み解く。

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時代を反映した価値提供

 1976年に1号店を原宿に出したビームスは、メンズカジュアルの「ビームス」を振り出しに、メンズドレスの「F」、インポートの「インターナショナルギャラリービームス」、アメリカンスタイルの「プラス」などを開発、出店を拡大した。

 ウィメンズでも84年スタートのカジュアル「レイ」を皮切りにメンズ服の要素を取り入れた「ボーイ」、大人向けの「デミルクス」「エッフェ」など、時代ごとに移り変わる客や社会のニーズ変化に合わせ、数々のレーベルを立ち上げてきた。

 原宿のほか首都圏と大都市部にレーベル単独店もあるが、国内約120店(アウトレット除く)のうち、立地と客層に応じて主要レーベルの商品をミックスした品揃えで販売する「総合店」が五十数店舗を占める。

 ほかに多店舗化したレーベルでは「ゴルフ」、ファミリー向けの「ビーミングライフストア」、日本を切り口にした「ジャパン」がある。1~数店では「こども」「ピルグリム・サーフ+サプライ」「T」「レコーズ」もある。

 一部店舗やECで販売する小型のものやアート発信のプロジェクトまで含めると、現状のレーベル数は優に30を超える。多くのレーベルとそれを販売する様々な店を作ってきたのは、ビームスが時代の変遷に合わせ、客への提供価値の軸足を変えてきたためだ。

物販より来たくなる場を

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