キャンプ用品業界が好調だ。子育て層を中心とした初心者の流入やソロ(一人)キャンプ人気などを背景に、90年代半ば以来の「第2次オートキャンプブーム」の様相。消費増税以降も勢いは続き、客が次々と商品を買い足す様は、「キャンプ沼」と呼ばれている。
(杉江潤平)
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盛り上がりが表れているのが、量販店の出店攻勢だ。大手スポーツ小売りチェーンのアルペンは、昨年スタートしたキャンプ・アウトドアの新業態「アルペンアウトドアーズ」(AOD)を今年、一挙7店(フラッグシップストア含む)開業し、計8店にした。同業態は、標準店で2300平方メートル以上の売り場に、キャンプ用品ブランドを中心に200ブランド・5万点以上を揃える。店内ではテントを10張以上張るなど、大型のキャンプ用品を視覚的に訴求できるよう、消費者が商品の魅力を体験・体感できる工夫を凝らす。
水野敦之社長は、「自分たちがワクワクする店作りを目指した。今後も積極的にアウトドアーズ業態を出店していく」と意気込む。同社におけるキャンプ用品の売上高(既存業態含む)はAODの出店効果もあり、前年比1.5倍のペースが続く。
より長く、幅広く
消費は力強い。屋外で宿泊するアクティビティーのため、これまでは初夏の大型連休やお盆休み前後が商戦の中心だったが、今年は3月に売り上げの大きな山ができ、10月が終わってもテントが売れている。「ロゴス」(ロゴスコーポレーション)では、9~10月の直営店でのテント売上高が前年同期比32%増となり、ここ5年で一番の伸びとなった。
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