過剰在庫の調整を経て、25年のキャンプ・アウトドア市況は持ち直し基調だ。本格回復を前に各社はどんな手を打つのか。主要各社のキーパーソンに聞いた。
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キャンパー健在。提案次第で伸ばせる
「キャプテンスタッグ」50周年間近 髙波洋介さん

「キャプテンスタッグ」では、着火剤や木炭など消耗品の売り上げが前年実績を超えていることから、多くのユーザーがアウトドアを楽しんでいると理解しています。人気のキャンプ場は予約が取りづらい状況は続いており、当社のアウトドア専門店「ウエスト」が昨年から運営に参画する「紫雲寺公園キャンプ場」(新潟県新発田市)は客数も売り上げも伸びています。こうしたことから、キャンパーは健在だし、キャンプ場も用品販売も、やり方や提案次第で伸ばせると思っています。

24年の売れ筋を細かく見ると、テントやたき火台が伸び悩みましたが、保冷・日よけ関連品が大きく伸びました。例えばクーラーバッグは前年比26%増、クーラーボックス20%増、タンク・ジャグ14%増、保冷剤10%増、タープ40%増でした。保冷・日よけ関連品は25年の期待値も高く、キャプテンスタッグとしても開発を増やし、受注を伸ばしています。
年々厳しくなる暑さは夏場のキャンプには逆風ですが、春や秋にはキャンプがしやすくなる面もあります。実施時期の広がりは、ビジネスチャンスとしてとらえることもできるでしょう。
キャプテンスタッグは26年に、ブランド誕生50周年を迎えます。「アメリカのバーベキュー文化を日本に」と、1976年に日本で初めてバーベキューコンロを出し、その後もメーカーとしてキャンプ・アウトドアに求められるものを試行錯誤しながら作り続けてきました。お客様第一の視点を徹底し、必要なもの・新しいものを常に作り続けた結果、50年もの長きにわたって続けることができたと思っています。アニバーサリーイヤーに向け、今年は様々な布石を打つ予定です。
キャプテンスタッグの商品を集積する占有売り場「キャプテンスタッグ・スタンド」は40カ所に増えました(直営の「ベース」、公式オンラインショップ含む)。23年からは、春と秋にキャンペーン「鹿番長祭り」の開催を始め、集客につなげています。今後も限定品やノベルティー開発を継続し、スタンド自体の拠点数も増やす考えです。
25年こそは前年実績を超えたいですね。1、2月は昨年、一昨年と比べても大幅に伸びており、良い兆しが見えています。
やっと正常化。日帰りレジャーにも注目
「コールマン」歴は30年以上 根本昌幸さん
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