繊維と化学品、機械の複合型専門商社、蝶理の社長兼社長執行役員CEO(最高経営責任者)兼COO(最高執行責任者)に6月に就任した。管理部門の経験が長く、先濵一夫前社長(現特別顧問)を経営政策の視点から支えてきた。蝶理は3期連続で過去最高益を更新し、30年に向けたビジョンでは、売上高4000億円(前期実績3077億円)、税引前純利益200億円(同147億円)を目指す。しかし、「体制面が不十分。ストレッチしきっている」と危機感を持つ。マテリアリティー(重要課題)を特定し、サステナビリティー基本方針を策定。「選ばれる企業になる」とさらなる成長に向け管理・体制基盤を充実する。
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懐深く選ばれる企業へ
――社長就任の打診はいつ。
4月でした。開示(5月8日)の直前です。びっくりしました。候補の一人だと認識はしていましたが営業出身者がトップになると思っていましたし、タイミングにも驚きました。
この10年、業績が伸びる一方で無理も感じていました。収益は出ていてもある意味ストレッチしきっており、伸び代がない。もっと懐を深くしないと将来しんどいなと思っていました。体制的な部分やプライム上場企業として例えば、コーポレート・ガバナンスコードやTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)などの部分です。現有体制だけでは対応できないので専門家を採用したり、コンサルタントなどの協力でサステイナビリティー関連の基本方針を策定し、マテリアリティーの特定を進めました。全社活動に落とし込みましたが本格的にはこれからです。
――経営で重視することは。
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