デザイナーブランドのランウェーから始まった装飾的な流れが、バッグにも出てきている。17年春夏のクリエイター系バッグは、ハンドルなどのディテールにひねりを加えた企画が増加中だ。
ボディーはトレンドの続くバケツ型やミニトートが中心。そこにマクラメのショルダーストラップをつけたり、ハトメを並べたハンドルにしたりと、ちょっぴりデコラティブに主張している。
■マロウ
「マロウ」は16年春夏からスタートしたレディスバッグブランド。デザイナーの山本加恵は、大手セレクトショップでの勤務を経て独立した。レザーの質感を生かしたミニマルでモダンなデザインが特徴で、全て国内生産している。
デビューから2シーズンは、マニッシュなムードのスクエアフォルムのバッグを出していたが、17年春夏は“カーブ”をテーマに新鮮さを出した。巾着トート(3万2000円)は、クロスにひねったハンドルとラウンド型の底が面白い。ミニショルダー(5万2000円)も、肩のなだらかなラインとレザーの張り感を美しく出している。
■メアリ・オル・ターナ
「メアリ・オル・ターナ」は、コンパクトなバッグを装飾的なディテールで彩った。バケツ型トート(5万9000円)は、レザーやメタルのパーツで切り絵のようにフラワーモチーフを描く。かっちりとしたハンドバッグ(7万9000円)は、ハトメの並んだハンドルが目を引く。
ハンドルは裏返すように回すと上下逆さまになり、ミニショルダーとしても使える作りになっている。
■ベルメール
「ベルメール」は今シーズン、ヌメ革を使った国内生産のシリーズを出す。初登場となるクラッチ(3万3000円)をはじめ、定番のミニトート(4万5000円)や2ハンドルのミニボストン(4万3000円)の3型がある。なめらかな質感と発色の良さが魅力だ。
■イザリシー
シンプルなボディにひねりを利かせたハンドルでブランドらしさを出したのは「イザリシー」。ヤギ革のショルダーバッグ(4万2000円)は、大阪の職人が編んだマクラメのストラップをつけた。レザー巾着(4万5000円)は、6種類のコードを束ねてハンドルにしている。このほか、スタッズ付きのハンドルのショルダーバッグもある。