韓国のレディスブランド「エトス」が日本進出に乗り出す。11月5~11日には渋谷スクランブルスクエア(東京)で、日本初の期間限定店を開いた。ウールやレザーなど上質な素材を使いながら、手の届きやすい価格のシンプルな服で、30代以上の大人女性を狙う。
ディレクターのアン・ナウンさんの「時が経っても価値を失わない服を」という思いから、トレンドに左右されないベーシックな商品を主力としている。日常的にリラックスして着られる、ゆるめのサイズ感も特徴だ。タイトな服が多い韓国では、出産や年齢で体形の変化を感じている30代以上の女性から支持され、順調に顧客を増やしている。
本国の販路は高級住宅街ヨンヒドンの実店舗と自社ECがメインだ。売り上げ構成比は半々で、店舗には富裕層の顧客も多い。新作の発売日には約1000万円を売り上げたこともある。
人気のレザーアウターは中心価格が10万円前後ながら、イタリア製のラム革を使った本格派。しっかりとしたウール地で仕立てた肩パッド入りのテーラードジャケットも4万円台で揃える。

円安で国内外のブランドの値上がりが続く日本市場では、価格と質のバランスの良さでも勝負できるとみている。現在は韓国ブランド専門のショールーム「ハナショールーム」(東京)運営のECで販売しているが、将来的には卸も検討する。
アンさんは「今後も日本での期間限定店を継続し認知度を上げる。卸は規模の大小問わず大切に売ってくれるパートナーを探したい」と話す。
