ファーストリテイリングの25年8月期連結決算は5期連続の増収増益で過去最高を更新した。主力のユニクロは国内売上規模が1兆円を突破、海外市場でも高い成長性と収益性を維持した。今期(26年8月期)も増収増益を計画する。10月9日の決算会見の柳井正会長兼社長と、11月27日付で取締役に就任する塚越大介ファストリグループ上席執行役員ユニクロ社長の発言から今後の経営戦略を読み解く。
(柏木均之=本社編集部)
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ユニクロ国内事業 気温変化への対応で高収益
25年8月期は前期比9.6%増収。うち国内ユニクロは10.1%増収で売上収益が初めて1兆円を超えた。気温に対応した商売の組み立てが奏功した。既存店売上高の前年割れは10月と4月の2カ月にとどまった。
25年の年明け以降も低気温が続いたが、防寒衣料の在庫を戦略的に準備したことで売り上げを落とさなかった。25年春は「ユニクロ:シー」のワイドスウェットパンツ、「JWアンダーソン」と協業のジーンズなどのヒット商品が生まれ、猛暑だった夏はUV(紫外線)カット商品群が売れた。
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