ブランド表示品メーカーのコバオリは、SDGs(持続可能な開発目標)への貢献の一環で、エコ対応のインレイ(ICチップとアンテナを接合したもの)を内蔵する紙製ICタグの提案を強める。新型コロナ禍のなか、環境配慮型資材の引き合いも活発で、ICタグとともに置き換え需要を取り込む。
従来のインレイは、プラスチックフィルムにアンテナをエッチング加工で造形してあるが、同社のエコインレイの場合、ストラエンソの技術を取り入れ、FSC(森林管理協議会)認証の紙に独自の積層技術でアンテナを形成してある。そのため、エッチング工程に伴う廃液も出さず、性能は従来品と変わらない。在庫管理の的確さや効率化を追求するユニフォームメーカーとの取り組みも始まっており、アパレル市場での動きが広がりそうだ。
同社ではこの間、FSC認証紙のタグやラベル、ショッパーズ、植物由来の原料を混入したバイオマスフィルムの梱包(こんぽう)材などの商談がシーズンにかかわりなく進んでいる。レジ袋有料化への対応をはじめ、社会的な動きが後押しとなってレディスやメンズ市場で採用が増えたとみており、環境対応を強める。
(繊研新聞本紙20年7月28日付)