「フォーサムワン」秋冬 60年代英国調をスマートに

2020/04/10 10:58 更新


 アーティストの衣装デザイナーとして活動する小川哲史が手掛けるメンズウェア「フォーサムワン」は20年秋冬、60年代の英国ファッションをベースに都会的なエレガンスを見せた。18年秋にスタートして3年目を迎え、テーラードのスタイルを充実させて、より多くの客層に向けたビジネスへと舵(かじ)を切った。今年3月は中止となった「楽天ファッション・ウィーク東京2020秋冬」で初のショーも予定していたが、無観客ショーを行った。

 イメージソースは、映画「さらば青春の光」。60年代のモッズとロッカーズの着こなしを反映しながら、きれいめの素材でスマートに見せたり、今のストリートムードで身近さを立たせたりして新鮮味を出した。しなやかな馬革を使ったライダーズジャケットは、胸元でカットし、ローゲージのセーターとのレイヤードで見せる。ヘアリーなカーディガンには、大きなアーガイル柄の一部を前身頃に施してモダンに仕上げた。

 衣装デザイナーとして「機能性や運動性を配慮している」ことも強みの一つ。グラフィティーのような英文字のプリント柄が映えるモッズコートやフライトジャケットは、PTT(ポリトリメチレンテレフタレート)繊維を使って柔らかなシルエットに。伸縮性もあり着心地良く仕上がっている。

PTT繊維を使ったモッズコートなど、機能素材も積極的に取り入れる
カットしたライダーズジャケットでストリートスタイルを新鮮に見せる


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